人も牛も初体験は脅威です
記事作成:技術顧問Y.T
先日、久しぶりにF酪農家へ行っていろいろなことを教えて頂きました。牛の状況を確認していたら、後肢を尿溝に落とす不自然な姿勢を見かけました(写真)。
聞くところによると、前日に乾乳牛舎から分娩近い初妊牛を連れてきたそうです。この牛はカウトレーナの電気ショックで、このような姿勢をとっているとのことでした(写真)。
ふん尿をするとき、背中を丸めますが電気ショックに陥ることは想定外です。人も牛も初体験は脅威で、喰べる(採食)ことも寝る(横臥)こともできません。
早く環境へ適応するには、事前に馴致するだけでなく、姉さん牛が見られる位置がポイントだそうです。
そこでエサの食べ方、水の飲み方、乳の出し方、移動の仕方、仲間との付き合い方・・・などあらゆることを覚えていくようです。
人から教えられるより仲間の親牛、先輩牛から学びながら、牛同士で学習することが覚えは断然速いと言われています。人の世界でもコンピユータやスマホなどの新しい機器は、説明書を渡されても操作が難しいです。
しかし、実際に仲間が使っている手の動きをみることで、短時間で効率的に習得できるようです。現場で酪農家や関係者と話しをすると、新たな発見と勉強になります。(記事作成:YT)