ちょっと一休み BLOG

牛は人をみているが人も牛をみるべき!

牛は人をみているが人も牛をみるべき!

今回のちょっと 一休みでは、「農場で牛をよくみることって大事!」と感じたエピソードをお話したいと思います。先日、技術アドバイサー田中義春さんと関東エリアにある、酪農生産者を2戸ほど訪問しました(写真)。

牛舎内で生産者の方と一緒に牛をみながら、事前にいただいていた乳質データについて聞き取りをしていると、突如「反芻が強くないか…?」と一言。

「反芻が強い!?」と不自然に思いましたが、よくよく牛をみると寝ている牛も起立している牛も「ギュムッギュムッ」と強く噛みこんでいました。

改めて生産者の方にお話を聞いてみるとちょっと糞便もゆるく、アシドーシス気味かもしれないとのこと。
反芻イコール健康な牛の状態だと思い込んでいましたが、ルーメンのpHが下がらないように、唾液をル―メンに流し込むという目的もあります。
こちらの農場では自家産のコーンサイレージを48㎏も大量に給与していました(写真)。

穀類多給でpHが下がり気味になり、バッファを必要とし一生懸命に反芻していたのかもしれません。
今まで重曹を給与したことがないとのことで、一頭あたり150~200g給与開始していただきました。

後日伺うと、繁殖検診時に直腸検査をしている獣医師さんの感度としても、ゆるい糞便が減っていると実感していました。
牛をみる目を養わないといけないな、と痛感した一瞬でした。(ET)