ちょっと一休み BLOG

ブロイラーが問題になってきた

ブロイラーが問題になってきた


今回のちょっと一休みは今まで話題になかったブロイラーのお話です。

家庭で使われるお肉は牛・豚・鶏が定番です。中でも鶏肉は値段が安く、頻繁に食卓に登場し、スーパーで並ぶ9割がブロイラーといわれています。短期間で、より少ない食料で、歩留まりがよく、より肉付きが良くなるように品種改良された、食肉専用・大量飼育用の商業用雑種鶏の総称です(写真)。


突然ですが、エンテロコッカス・セコラムという言葉を聞いたことはありますか?。

ブロイラーの主な病原菌と言えば、大腸菌、クロストリジウム菌ですが、エンテロコッカス・セコラムは日本を含む世界のブロイラーで問題になってきています。ヨーロッパでは2007年頃より増えてきており、日本でも2年前より発生したという話を聞くようになりました(図)。

引用元:Soilllard et al., 2022; Vet Microbio


エンテロコッカス・セコラムは腸球菌の一種で、目視での初期症状は元気消失や脚弱といった大腸菌症と似た症状が見られます。育成率が落ちるので大きな損害があり、私が訪問させていただいた農場では育成率85%まで落ち込んでいました。

厄介なのは規則性が見られないことで、同日、同ロットの雛を導入したにも関わらず、隣り合う鶏舎にもかからず発生したり、しなかったり、また同じ鶏舎で繰り返し発生しないこともあるということです。抗生物質もあまり効かないようで、予防するしかないのが実情のようです。

このことから、今一度、基本に立ち返って、車両の消毒、オールアウト後の洗浄・消毒といったバイオセキュリティの徹底する必要があります。また、飼料に生菌剤や有機酸を添加して腸管健康を高め、病原菌に抵抗力をつけることが、遠いようで近道のようです。

弊社では、エンテロコッカス・セコラムに対して効果が期待できそうな商材が見つかりましたので、興味のある方は弊社営業までお問合せください!