サシバエ対策をしてみませんか!
記事作成:本社営業部 M.K
今回のちょっと一休みでは最近、問題になっているサシバエを勉強しましたので報告します。
家畜や作業従事者にストレスを与え、近隣の住宅等に飛来して迷惑を掛けるハエは畜産業において悩みの種です。
その対策に掛かる経費や労力も決して小さくなく、薬剤に対する抵抗性を持ったハエが発生、防除はますます難しくなっています。
ハエの中でも畜産業界において最も厄介なのがサシバエで、体長4~8mm、黒灰色、哺乳類の血液を吸血します。
卵から成虫まで平均20日で、羽化後1週間目から産卵を始めます。1回に100~200個、多いもので600個程度の卵を産みます。発生時期は春先や秋口のやや涼しい秋口が最盛期、朝夕の2回畜舎に入り込み吸血します。それ以外は畜舎周辺の草むら、森林、畜舎の壁などで休息しています。
発生は主に牛糞が長く置かれている場所で発生します。牛舎のゲート下、飼槽やウォーターカップの下、カーフハッチ、敷料の下層部分や柱の周りなど、掃除が難しいところです。
被害は吸血による痛みやストレスでの横臥時間の減少や飼槽・水槽に行かなくなり採食量の減少し乳量、増体の低下につながります。また、乳房炎の原因にもなり、牛白血病やサルモネラ症などの感染リスクが高まります。
対策はハエ類を抑制するには、発生源をなくすこと、すなわち卵を産み付け孵化する場所である糞便を取り除くか発酵により乾燥させて環境を変えることが望ましいです。
また、総合的対策として化学的・物理的対策だけでなく、天敵として、ハエの蛹に卵を産み付ける寄生蜂「ミニワスプ(写真)」がいますが、ホームページなど別な機会に載せたいと考えていますので、ご期待ください。