ちょっとした違いで牛の気分が変わります
記事作成:帯広営業所 S.M
ある牧場で手前と奥側に牛の採食行動に違いがありました(写真)。
手前側は増設した牛舎でパイプが低い位置に一本だけでした。喰べる姿勢が自然で、飼槽から離れた位置に山ができ遠くまで口が届いていました。広い範囲の餌を食べることができ、採食量が変わることが分かりました。
ただ、給与したエサが牛床に引き込むのが悩みだそうです。ロスより喰い込み量を増やすことが生産に結びつくようです。採食、横臥、飲水をするとき、必要最小限で牛をコントロールするのがベストです。
写真は搾乳のため移動しているので、牛が見当たらず、残食が多いですが、エサを給与した時点で牛の姿勢をみると、明らかに違うようです。
写真は牛床で横臥している牛です。
他のストールは前足を畳み込んで横臥していますが、この2頭のみ右前肢を伸ばして休んでいました。牛の位置をコントロールするブリスケットボードが、低く柔らかいかもしれませんが・・・。人は寝るとき、「寝返り」をして寝やすい体制をとるのに対して、牛は「寝返り」ができません。その為、一定時間が経過すると起立→横臥→起立といった一連の流れを繰り返します。人それぞれ寝方があるように牛も横臥しやすい態勢があり、この2頭は右前肢を伸ばすことでリラックスしているのかもしれません。
ちょっとした違いで牛たちも気分が変わり、よく寝るようになったり、採食量が増えたりと様々な変化が表れると思います。今後も営業をする中で些細な変化にも目を向けたいと思います。 (SM)