有限会社日本酪農 清水町共同農場
ボビレックス採用で
牛のストレスが軽減
有限会社日本酪農清水町共同農場 井上社長 (北海道上川郡清水町美蔓)
○経産牛:510頭
〇育成牛:351頭
○草地:120ha、コーン80ha
○フリーストール搾乳牛舎(400ベッド) 16頭Wヘリンボーン式ミルキングパーラー
○年間出荷乳量:5,480t
○従業員:20人、ほかアルバイト
◯ボビレックス導入:2016年(施工工期 6月~11月) ※ストレス軽減目的に半年かけた改修
常時クラッシックが流れる牛舎でボビレックス設置/牛床改修された農場を取材。牛の立場になり、特に牛のストレス改善に向け、「出来る事は徹底して行動、実践を」と飼育管理されている井上社長にインタビューを行った。
牛と共に私たち農場スタッフは
ストレスが絶えなかった
お忙しい中、取材にご協力頂きありがとうございます。
最初に、抱えていた課題、問題点を教えてください。
フリーストール新設時は、火山灰上にチューブ式マットを設置していました。しかし、火山灰の凹みと同時に20年使用しているチューブ式マットの劣化もひどくなり、立ったままの牛が多く、クレブ乳房炎を起こしている牛が常時18頭前後いました。さらに、廃棄乳や治療牛の増加、牛床管理の労力増加が続き、牛と共に私たち農場スタッフはストレスが絶えなかったです。
マット交換にあたり、ボビレックス採用に至った経緯を教えて下さい。
砂ベッドへの切り替えもしくはマットの交換を考えていたのですが、投資額も大きく躊躇していました。そのころ、飼料会社の担当者からの情報でボビレックスを知り、販売店とYPTへ問い合わせを行いました。しかし、火山灰上でのマットを設置することは難しいと回答を受けたので、地元コンクリート会社の紹介や改修設置方法のアドバイスを受け、牛床コンクリートブロック施工をし、牛床改修(ボビレックス設置施工)に至りました。
一年半で投資は回収できた
牛床改修(ボビレックス施工)後、改善された事、ボビレックスの評価をお聞かせください。
設置作業は、牛にストレスを与えない様にとYPTや設置業者に協力頂き、一日の作業を短縮しながら、半年間に渡り改修設置作業をしていただけた事に感謝しています。その結果、劇的にクレブ乳房炎が減りました。乳房炎が発症しても軽度となり、治療費の軽減、淘汰頭数減など効果を感じました。また、ストレスが減ったのか、蹄病も減った様に感じます。特に横臥時間が非常に多くなり(※ボビレックスは保温性がある)、平均乳量が3キロから4キロ増加となりました。投資効果は絶大と感じています。牛床管理時間も減り、一年半で投資は回収できたと思っています。
他農場にも是非、牛床マットにはボビレックスをお勧めしたいです。
ボビレックス設置後① ボビレックス設置後②
今後、カウコンフォートの改善点、牧場の目指すところをお聞かせください 。
今後、屋根を白く塗るなど、暑熱対策に向けた改修をしたいです。
増頭は考えず、現状維持、個体の能力を引き出す経営を行い、農場の効率成績を上げていきたいと思っています。
今回は色々お話を聞かせていただきありがとうございました。